【偽】Entheon RDA
ども、トヲマス(@vaperthomas)です。
今回の記事はこちら。
BF対応のシングルビルド、特徴的な外見と妙に豊富なオプションパーツ(ビューティーリングとか)で知られるEntheon RDA……の、クローンです。
オリジナルの制作元は、あのHadalyを世に送り出し、一躍話題となったPsyclone Modsです。構造などを見ればわかりますが、EntheonはHadalyの正統な後継機種と言ったところでしょうか。
Hadaly(クローン)の記事でも述べましたが、Hadalyは(工作精度の良い個体に当たれば)他にシングルビルドのRDAは買う必要が無い良作でした。
そのHadalyの経験を踏まえてPsyclone Modsが新たに出したRDA(のクローン)は、果たしてどの様なアトマイザーなのか?
では、見ていきましょう。
✳︎注意✳︎
クローン品(コピー品)の記事です。
この記事は自身が入手した製品個体のみに言及するものであって、他の個体の品質を保証するものではありません。
製品の不良などにより、万が一、事故などが発生した場合においても、当方及びクローンメーカー、販売元で責任を負う事は出来ません。
また、この記事及び当ブログにはクローン品の購入・使用を推奨する意図は有りません。
上記をご理解頂いた上での閲読をお願い致します。
詳細
Entheon RDA
クローンメーカー:SXK
オリジナルメーカー:Psyclone Mods
全高 | 28mm(専用ドリチ込み、接続部除く) |
---|---|
外径 | 22mm(オプション非装着時) |
重量 | 39g |
材質 | ステンレス |
接続部 | 510スレッド |
デッキ部 | ポストレスクランプデッキ |
ビルドタイプ | シングル前提 |
エアフロー | サイドエアフロー無段階調整 |
ドリップチップ | 専用設計(510変換有) |
付属品 | ビューティーリング、Oリング、コイルネジ、510ドリチ変換アダプタ、510規格ドリップチップ、BFピン、ミニレンチ |
Hadaly(クローン)と同じく、SXK製のクローン品です。
ちなみに、これとは別に無名メーカーのクローン品も買って見たんですが、安いだけあって寸法が狂っていたりOリングが緩かったりと散々でした。
クローンの良し悪しを語るのもおかしな話ですが、やはり精度の差は出るものですね。
外見
Hadalyの後継機種と言いましたが、見た目はかなり異なります。
最大の違いはドリップチップ。510規格や810規格では無く、専用品が付いています。
専用ドリチの内径は8mm。ワイドボアと言えなくもない微妙なサイズです。ドリチを外さずにリキッドチャージ出来るので便利ではあります。
ステンレス製一体型ドリチと同梱の510規格変換アダプター及び510規格ドリチ。
ご丁寧にも、これらを組み合わせた時の見た目まで専用品ソックリに作られています。
ちなみに、SXK製クローンには付属しませんが、オリジナル品にはこの『アダプター+510ドリチ』のステンレス版と一体型ドリチの樹脂製も追加で付属しているため……
全て集めると、ドリップチップだけでこんな事になってしまいます。なぜココを充実させようと思ったんでしょう。謎です。
✳︎別のクローン品に付属してきたドリチを混ぜています。右の3つ(樹脂製一体型ドリチ、ステンレス製変換アダプター及び510規格ドリチ)はSXK製クローンには含まれていませんでした。
ドリップチップが専用品であるためか、RDAにしては少し縦長な印象を受けますが、同梱されているビューティーリングを付ける事で下端の直径は24.5mmとなり、バランスの良いデザインを発揮します。
逆に言えば、リングが無いと少しバランスが悪く感じてしまうかもしれないわけなので、『22mmでも使えるけど24.5mmのアトマイザーとして使った方がイイぜ?』という無言の圧力を感じますね。
ビューティーリング単体でも色々と転用できそうなデザインです。
しかし、直径を24.5mmにしたのは何故なんでしょう。チューブModには使いにくいサイズ感です。
デッキ裏にはサイバーな感じのプリント。サイバーな人がお祈りしてる様に見えますが、デザインの真意は分かりません。
シリアルナンバーは無し。これはオーセンでも同じです。
ポジティブピンはデッキのポジティブ側の固定を兼ねているので調整不可。ハイブリッド接続でもなんとか使用可能な程度には出ています。
バラす
ドリップチップは専用品の一体成型。大きな溝に二本のOリングが嵌っている辺り、珍しい設計だなと感じます。
トップキャップ裏はテーパーがかかっていますが、段差があるため割と結露が溜まる感じ。
面白いのはドリップチップで、キャップの傾斜をそのまま延長するようにハマります。
余談になりますが、このドリチ。手持ちのHastur RDAにピッタリくっつけることが出来ました。余談ですね、ハイ。
デッキ部はポストレスのクランプ式デッキになっています。クローン品ですが、カミソリエッジになっている事もなく、切削精度は悪くありません。
パッと見るとHadalyに似た構造ですが、使い勝手はそのままに色々と変更されています。
例えばこのビルドクランプですが、裏表が同形状に切削されているため、裏返して左右を入れ替えればコイルレッグの差し込み方向を変更する事が可能です。
クランプにはコイルレッグを挟んでも片方に傾かない工夫がされています。Hadalyにもあった工夫ですが、より洗練された形ですね。
デッキ中央部には大きな突起があり、ジュースウェルを二分しています。
BFピンに換装した場合、突起の側面にある穴からリキッドが出てくる設計になっています。
実際にスコンカーへ乗せて使ってみましたが、リキッドの出具合が分かりにくい為、溢れさせてしまう事がありました。
エアフローホールは2穴式で、デッキ中央に向けて吹き付ける構造になっています。
デッキ外側の吸入口は上部の一穴から下部の2穴に分かれる形となっており、トップキャップの穴とは高低差がある為、リキッドの漏れには多少強くなっています。
また、エアーは上部の穴部分で絞るようになっているので、エアフローがどちらかの穴に偏る事はありません。
最大限まで絞った状態。これ以上にホールを閉めると、コイルが収まる部分がコンニチワするため全閉する事が出来ません。人によってはこの辺りをマイナスに捉える可能性があります。
個人的に上手く作っているなと思う部分が、このデッキ下端部分です。微妙な傾斜を付ける事でキャップの沈み込み過ぎを防ぎつつ、デザイン性を向上させています。
ビューティーリングで隠れる部分ですが、22mmで使う際もModとアトマの境界線が目立ちにくくなる効果があります。
ビルドしてみる
マイクロコイルで巻くと丁度いい感じのデッキです。
コイル位置はエアフローホールよりもかなり上にしました。
Entheonはエアフローホールがかなり下にある為、エアーをコイルに当てようとすると途端にビルド難易度が上がります。
ですが大丈夫、思い切って上にコイルを持ってくる事でダイレクトな味が楽しめますし、エアーも下から流れ出てくる事で、あたかもボトムエアフローの様な食感が楽しめるようになる……と、個人的に思い込んでいます。
ウィッキングの難易度は高くありませんが、コイル両端にあるスペースは、上手く埋めた方が良いでしょう。
また、スコンカーに搭載する場合は、ジュースウェルにコットンレッグを突っ込みすぎない様にしなければなりません。
BFピンから供給されたリキッドの出口をコットンレッグで塞いでしまうと上手くチャージできないばかりか、最悪リキッドボトルの接合部あたりからリキッド漏れが発生してしまいます。
吸ってみる
SmoantのCharonに載せてみました。ビューティーリングもしっかりと付けています。
リキッドはKOHIBAのBourbon Tobacco。15Wをかけて頂きます。
……イイね!
ビルドにも左右されるでしょうが、素直な味の出方をしてくれています。ドリップチップも口が広い割に良い具合ですね。
エアフローホールからコイルを離していますが、温度高めのミストが濃厚に立ち昇って来ています。
Hadalyに似た構造である為に味の出方も似通っていますが、エアフローの調整はかなり容易になっていると感じました。
ちなみに、エアフローはそこそこ重く出来ますが、最大限まで絞ってもDLできない事はない程度。MTL運用には、あまり適していません。
総評
リキッドの味を素直に味わう事が出来、運用も簡単なので持ってて損のないRDAです。
ドリップチップは専用品ですが、510規格に変換する事も出来ますし、そのままでもオールマイティに使用可能。
また、付属するビューティーリングのお陰でスコンカーを始めとしたBox Modとの親和性も高く、どのようなModでも万能に使えます。
フレーバー重視のシングルRDAとしては、非常に良い選択肢なのではないでしょうか。
勿論、購入はオーセンティックをお勧めします。
ではでは。
関連製品
Entheonの前身となったHADALYの記事はこちら。見比べると、コンセプトは同じなものの、構造が大きく異なる様が見て取れます。